バレエ業界の特有のルールやマナーってありますよね?
特にバレエを大人から始めたという方は『暗黙のルールなんて全く分からず知らずに迷惑をかけてしまっていた』なんてことありませんか?わたしは先日、発表会の準備において「え?ここにもお金がかかるのか!」「御礼代?」と初めて知ったことがたくさんありました。
なので、バレエ業界のルールやマナーが何も分からない超初心者の私が、今のお教室で教えていただいたことや、勉強する中で知ったことを一覧にしてみました。
今回は、『お教室の発表会の準備とマナー』(※全員役柄なしの場合)です。
この記事で、わたしのように右も左も分からない大人バレエビギナーさんのお役に立てばと思います。
とはいえ、お教室によって『常識』が異なります。本記事はバレエ団などではなく、個人のお教室での目安ですので、ご留意ください。
発表会前の準備
発表会に出るにあたって、「こんな準備もあるのか…」と改めて驚きました。初めてのことなので、周囲に事前に聞いておいたり、練習しておかないといけないことがたくさんありました。
また、発表会に出るにあたってかかる費用は約10万円程でした。出演料だけでなく、衣装小物やヘアメイク道具を購入する費用、衣装の下着、本番用のシューズなど、細々とした準備にもお金がかかりました。
出演料や舞台小物などの準備
出演料を払う(約5万~10万円が相場)
- レンタル衣装代(レオタード部分と頭飾り)
- 指導料
- 練習場所代
- リハーサル練習場所代 など
発表会の作品を指導していただくためのお稽古代。当日着用する予定の衣装のレンタル代が主な内訳です。また、プロではなくアマチュアで発表会に出るにあたって、お客さんからはお金をとれないケースも多く、出演者が会場代などの費用を賄う必要があります。
私の場合の出演料(創作作品で役柄なし)は、6か月の準備期間で6万円程度でした。
(別途、通常のレッスンの費用は発生しています。)
チケット代(ノルマ)を払う
お教室によっては、お客さんから入場料をもらうところもあります。その場合などに、出演者が強制的にノルマの枚数分チケットを事前に購入する必要があり、誰かに買ってもらえない限りは出演者が全負担となります。
舞台衣装小物代を手配する
- 化粧系
- つけまつげ、ファンデーション、シャドウ、アイライン、口紅、メイクブラシ など
- ヘアーセット系
- ヘアーネット、Uピン、アメピン、ハードジェル、ハードスプレー、ワックス、ゴム、櫛 など
- 本番用衣装の小物
普段使っている化粧道具で代用可能なものもありますが、舞台に立つにあたって落ちにくい化粧品や身体に塗るファンデーション、舞台映えするハイライトなど、舞台専用の化粧道具を購入しなければならないことも。
バレエのヘアセットはアホ毛一本も許してもらえないので、こちらも普段使いしないようなヘアセットグッズが必要です。『バレエの衣装はレンタルするから衣装の準備はいらないよな』と思っていましたが、衣装以外にも小物をたくさん購入しなければなりませんでした。
- バレエ専用の下着
- ハイカットの肌色のアンダーウェア
- バレエ専用のスパッツ
- パンツの上に履くスパッツ
- ボディファンデーション
- 衣装の下に着る肌着のようなもの
- バレエ本番用のバレエシューズやトゥシューズ
- サテンのものなど、練習用とは別に購入が必要
- バレエタイツ
- 色を統一するため、本番用に指定された色のタイツを購入する必要あり
- アクセサリー(イヤリング&ネックレス)
- 作品の衣装に合わせて教室から指定あり
正直、出演料だけみたら「10万円なんてかからないじゃん」と思っていました…。でも舞台用のメイクや小物を買うとなると、積もり積もって数万円に…。
- Chacott(チャコット)
- Sylvia(シルビア)
- 三善(みつよし)※化粧品類
発表会前日・当日の持ち物を準備する
- 練習着
- レオタード
- 練習時タイツ
- 練習用バレエシューズ・トゥシューズ(パット・リボン留めテープなど関連品)
- アンダーウェア
- 本番衣装類
- 衣装・頭飾りなど付属品類
- 本番用タイツ
- ボディファンデーション(衣装の下に着用)
- ステージショーツ
- 本番用シューズ
- 予備タイツ
- 楽屋待機時のグッズ
- 動きやすく着脱しやすい上下スウェット、ジャージ類など(上着は前開きのもの)
- 靴下、レッグウォーマーなどの冷え対策類
- シューズカバー(楽屋と舞台袖の移動時などにシューズの上から履くソックス)
- ヘアメイク用品
- ケープタオル(レオタードの上から羽織る汚れや冷え防止のタオル。留める洗濯ばさみも)
- メイク道具一式
- ヘアセット道具一式
- タオル(手。汗拭き用など)
- ティッシュ
- ウェットティッシュ
- 綿棒
- 両面テープ(イヤリング固定)
- クレンジング類
- 大きめの鏡
- その他
- 床に敷くレジャーシート、ブランケットなど
- ハンガー(衣装をかけておく)
- 手指消毒スプレー、ジェル、シートなど
- 飲み物、食べ物(手を汚さず簡単に食べられるもの)
- ごみ袋
- マスク
- 簡易ソーイングセット
- 衛生用品、絆創膏など
メイクの練習
大人バレエの発表会は、”自分で自分のメイクをする”ことが基本です。お手伝いさんは子供を優先的にやりますので、当日までに自分で全部出来るように心掛けなければなりません。
バレエの舞台のメイクは、普段のメイクとは全く違います。「やりすぎかな」と思うくらい派手にしなければなりません。
つけまつげも、バサバサのものを切らずにフルで使います。
輪郭を細く見せるため、鼻筋を高く見せるために暗い色で影をつけたり、白いペンでハイライトを塗ったりします。目の下にもアイラインを入れるので、舞台化粧用のメイクのやり方を練習する必要があります。
前日には、眉毛を整える必要あり。
教室の先輩が貸してくださったメイク本です。すごく見やすくて良かったのでおすすめです!!
ヘアセットの練習
ヘアセットについては、役柄によってもたくさんの方法があるので、先生に確認をとる必要があります。
一般的なお団子だとしても、お団子にする高さや、分け目の指定もあります。
お団子ではなく、夜会巻きなんてケースもあります。
ヘアセットも当日自分でやらなければならないので、当日にサッと出来るように練習する必要があります。
作品&カーテンコールなどの練習
発表会の大成功させるために、出演予定の作品に加え、カーテンコールなどの練習も行います。
週1回、1時間以上の練習は必ずあります。さらに、リハーサルで土日に集まることもあります。教室によっては、ビデオ録画を良しとしているところもあるので、何度も見返して練習することがおすすめです。
発表会に出るにあたってのマナー
発表会用小物の購入は教室に依頼するのか要確認
教室によっては、各々で小物を買わずに、教室が一括で代行して購入する場合があります。
”安く購入できる”というよりは、先生側にマージンが入ったり、ポイントがつくなどのメリットがあり、教室で買うことを強制するようです。
わたしの教室では単純に「代行してあげるだけで自由」でしたが、気難しい講師もいるので要注意です。
御礼代
発表会の出演料とは別に、『先生への御礼代』というものがあります。教室により金額は異なりますが、約5,000~30,000円ほどが相場だそうです。
ちなみに、わたしのお教室では「1人4,000円を徴収して先生にまとめて渡す」ということでした。各々で先生に渡すケースもあるみたいなので、御礼代については、前回の発表会に出たことがある生徒さんに聞いてみて、その教室の慣例を教えてもらうことをおすすめします。
この御礼代については、あくまで先生への”気持ち”のお金であり、明確な相場や決まりはありません。自分だけあまりに多額にしてしまってもトラブルに発展する可能性があります。また、本来講師側から請求するものではないので、あまりにも高額な御礼代を要求された場合は要注意です。
おまけ:出演キャンセルは基本出来ない
作品を作るにあたって、講師は生徒の配置や構成を考えます。一人でも抜けてしまうと、振り付けが合わなくなり、全て変更しなくてはなりません。衣装の発注のキャンセルも発生します。
大人になるといろんな用事があって調整が難しいですが、出ると決めたら覚悟を持って毎回の練習に熱心に取り組みましょう。
舞台当日のマナー
- 挨拶は全員にしっかりとする
- 楽屋内での場所取りは目上の人優先
- 基本的には奥側に目上の人。舞台初心者さんは入口や人通りの多いところにする。
- 楽屋で荷物を広げすぎない
- 化粧品を出す前に、タオルなどを敷く
- ストレッチをする際は場所に気を付ける
- 衣裳を着たら飲食・トイレ・ストレッチ・外出はしない
- 水はOK
- 衣装のまま直接床に座らない
- 舞台裏をバレエシューズやトゥシューズで歩かない
- ワックスがついてしまって滑る原因になる、他人が滑る原因になる
- 移動時にチュチュが他の人の邪魔になるときは上に持ち上げる
- 本番開始前に先生にご挨拶
- 「本番、宜しくお願い致します。」など
- 舞台袖では喋らない
- 袖幕には触らない
- 終演後の片づけ
お教室によっても気にするところが違ってきます。周囲の行動を見て、失礼が無いように頑張ります!!
発表会後日に発生する費用について
DVDや写真の購入
発表会の上演中、舞台の映像や写真を撮ることを禁止しているところが多数です。
教室側が正式に映像スタッフを雇っていて、後日にDVDや写真を販売してくれるケースがほとんどです。
購入する際は、5,000円~2万程度は必要です。
ちなみに、私は欲しい写真を選んでいたら
3万円くらいいきそうでした…。
しかし、なんとか7,000円程度(16枚くらい)に抑えました。
DVD代は6,000円でした。
衣装のクリーニング代
衣装代に含まれていると思っていたのですが、
後日に衣装のクリーニング代が発生しました。
12,000円でした。
発表会は教室側も負担が大きいのでリスペクトを
出演する生徒側もたくさんの費用がかかりますが、主催者の教室側もたくさんの費用が発生しています。
- 当日会場代
- リハーサル会場代
- 練習施設代
- 当日のゲスト代(客を呼び込みのためにゲスト出演者を依頼)
- 当日のアシスタント代(出演者のヘアメイク手伝いなど)
- 舞台監督やスタッフなどの人件費
- 衣装レンタル代、クリーニング代
- 舞台装飾代
- 映像(写真、ビデオなど)の依頼代
- 作品を作るための労力と時間(出演者指導と構成&振付考案時間) など
先生、お教室側も膨大な費用と労力、時間をかけて舞台を作り上げています。
周囲にリスペクトの気持ちを持って、楽しみましょう!!
まとめ
バレエの発表会に出るにあたっての準備やマナーについて、超初心者目線でご紹介しました。
「え、そうだったんだ」「なるほど、他の生徒さんに聞いてみよう」など、何かしらの参考になったら嬉しいです。
また気づいたことがあれば追記していきたいと思います。
わたし自身、他人様に舞台で見せれるようなバレエではないのですが、せっかくの舞台ですので存分に楽しみたいと思います!!アドバイスお待ちしています!!随時ブログ更新予定です!
読んでくださってありがとうございました!
素敵な発表会になりますように。